「マネー・ショート 華麗なる大逆転」←ネタバレ

ネタバレというか、まず用語の説明をしたい。なんというか、難しかったので。解説がほしかったので。劇中でも簡単に説明はしてくれるんですけど、それを理解できるかどうかで映画の評価はわかれるんじゃないかな。

ブラッド・ピット代表のプランBエンターティメント製作。
原題は「The Big Short」 原作は「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」
原作タイトルのほうが「華麗なる大逆転」より映画内容にぴったり合います。

「世界経済の破綻に賭けた男たち」

リーマン・ショックの舞台裏がわかります。いまいちわかってなかったあの出来事が、ああ、そういうことだったのねと理解できた気持ちになれる。でもわかんない用語が飛び交うので、それを理解するのにちょっと時間かかったり、眠たくなったりしてしまいます。まず「空売り」ってなんですか。ってところからして、つまずく。株やってないとわからん。

そんなわけで、まず用語解説。といっても難しいことはわからんので箇条書き。

「空売り」
現物のない信用取引。先物取引。現物を借りて売ることで株価を下げて、下がった株を買い戻して取引先に返して儲ける。故意に株価を下げるために大量の株を売りまくることができるので、政府の規制対象になっている。

「モーゲージ債(MBS)」
不動産担保証券。銀行が貸し出した住宅ローンをまとめて証券(商品)にしたもの。

「CDO」
債務担保証券。ローンや公社債とかを担保にして証券(商品)にしたもの。ごちゃまぜパック商品。

「CDS」
取引がダメになったときのための保険。失業保険とか倒産保険とかと同じ考えの「もしものときのための」保険。信用取引保険。月々の保険料が発生する。

ややこしいですね。
このややこしさが肝です。仕組みをよく知らない一般人は長ったらしい説明とか規約とか読みもせず「これは超安全でお得な証券」とか「お金がなくても家が持てちゃいますよ」とかいわれたら「え、すごい。ほしい!」って飛びついちゃうでしょう。説明されてもよくわからんし、その証拠のように、この映画を鑑賞している大半の人は睡魔に襲われるはず(!)

劇中、バブル風呂につかったブロンド美女が説明してくれたりするけど、まったく頭に入ってきません。
不良債権のまじったCDOについては、腐った材料も加工しちゃえばわかんないだろ的な説明をしてくれます。おいしいスープのなかに混ぜちゃえば、おいしいものにしか感じませんもんね。

ストリッパーみたいなその日暮らしの低所得者層がいくつも家を持ってそれを担保に証券を持ったりしている状況や、どう考えてもお金を返せるとは思えない人たちのローン債をまぜこんだパック商品(CDO)に、格付け会社がAAA(超安全ですよ)という評価を与えているがために、そんな腐ったものまでまざっているとは思いもしない個人投資家たちがこぞって買い集めてしまっていたり。また銀行が、そんな詐欺まがいのものを「お得ですよ」「安全ですよ」と偽装して顧客に売りまくっていたり。
どう考えても破綻しているのに、一向にCDOの価値が下がらかったり(格付け会社が価値を下げないから、銀行は相変わらずその不良商品を顧客に売りまくっているという状態がしばらく続いていた)
早く破綻しろとばかりに焦る男たちも含めて。
マネーゲームというのは汚くておそろしい世界だなと思いました。

CDS(保険)は、CDOが破綻してはじめて価値の出るものなので、CDSに投資しまくってる男たちは、一刻も早くCDOの価値が紙同然になればいいと思っているんですよ。それがマイケルたち4人のアウトローな男たちです。

最初に「このCDOってヤバいんじゃね」と気づいたのは変人金融トレーダーのマイケル。マイケルは、このCDOがヤバいなら、このCDOがダメになったときのための保険をつくって加入すればボロ儲けできそうだと思いつきます。その考えに共感したのが若手銀行家のジャレットで、ジャレットはヘッジファンドマネージャーのマークに「CDSに大金をつぎ込もうぜ」と提案します。そこからがまた専門用語が飛び交っててよくわからんのですが、自分たちだけでは限界あるから、伝説の大物金融トレーダー・ベンに話を持ちこんで協力を仰ぎ、そのコネをつかって出資金(というか譲渡金というか預り金)をかき集めて、一発勝負に出るわけです。
CDS(取引がダメになったときのための保険)に巨額を投じる。多額の保険料を支払ってる状態なので、時が経てば経つほど資金が目減りしていく。早いところCDOが破綻してくれないと破産してしまうという綱渡りのなかで、焦ったり、どうして格付け会社が「AAA」のまま価値を下げないのかと憤ったり、銀行に悪態をついたり、俺が間違っていたのかもしれないと凹んだりしていた、ある日。それがはじまるわけです。

「はじまった」

という言葉に背筋がぞくっとしました。ついにはじまった。待ち望んでいた瞬間が。でもそれは経済の破綻を意味する。これによって失業する人もいれば、家を失う人も出る。お金のすべてを失う人もいるだろうし、自殺者も出るだろう。
だから手放しでは喜べない。
けれど、CDS(保険)の価値を上げるだけ上げておいて売りに転じるんですよ。投資家だから。
そんな勝ち組4人のお話。

空売りをすることで価値を下げようともするしね。
でもこの男たちが破綻を招いたわけじゃない。

モーゲージ債(住宅担保債権)は、住宅の価値が上がっていくことをベースにして成り立つ債権で、それらをひっくるめてパッケージにパッケージを重ねていくCDOのなかには、到底お金なんか持ってない買った住宅が高く売れることを見こんでローンを組んでいる低所得者層のサブプライムローン債権がまざっていたので、住宅の価値が下がればたちまち焦げ付き返済できずに不良債権化していくというおっきなリスクが、裾野をひろげていた状態だったわけです。
知らずに買っていた人も多かったんですね。つか、そういう人のほうが多かったから、住宅バブルが弾けたことで、サブプライムローンに債務不履行が生じて、リーマン・ブラザーズが史上最悪の大赤字をだして倒産することで、自分の持っている証券が紙同然になってしまうということに気づいたときには遅かった。

サブプライムローンというのは、お金ないけど家がほしい人のためのローンで。住宅を担保にすることで成り立つローンでした。いざとなったら「家を売ればいい」というのができなくなったら、たちまち債務不履行になります。まるでドミノのようにパタパタと倒れてしまった。関連商品が軒並み影響を受けて、株式相場が急落するという事態になって、超ドル安になるわけです。

余波はいまだに続いてますね。
もう10年経ってるのに。

すごい映画でした。けれど、用語がわかんないと、わかんないまま終わります(笑
なんか難しくなかった? 眠くなっちゃったよね。
そんな感想になっちゃうこと請け合いです(実際そうだった)

もうちょい、わかりやすくしてほしかったかなぁ。
でもこういう映画だもんねぇ。

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