「レヴェナント 蘇えりし者」←ネタバレ

アカデミー賞主演男優賞をついに獲得したレオナルド・ディカプリオおめでとう!な気持ちで鑑賞しにいきました。親と。うん。アカデミー賞って、考えてみたら「ドキュメンタリー的な映画」がノミネートされるよね。実在した人物のいる映画ね。
この映画も、実在した人物をモデルのして描いた小説がもとになってます。原題は「The Revenant」 実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生を描いた作品。半生というか、想像を絶するサバイバル。

まず子連れのグリズリーと遭遇して闘う。瀕死の重傷をおいながら生き残る。極寒の地でたったひとり重傷をおった体で這いずり回り、草の根を食べ、生肉を喰らい、馬のはらわたを引きだしてそのなかで眠って暖をとる…!
なんてタフな男。
レオナルド・ディカプリオといえば、タイタニックのジャックの印象が残ることを嫌い骨太の男くさい作品にばかり出ているけど、いまいち骨太には見えなかったのが、この作品では、めっちゃタフで頼もしい男に見えます。たぶん毛皮かぶってるからだと思う(それだけじゃなくて目つきもいいんですけども) うちの親はとなりから「あれがディカプリオ?」と聞いてきた。主演だから目立ってるのがディカプリオ。いや、見ればわかるよ。ディカプリオの顔はわかる。どんなにむさくても、太っていても(「J.エドガー」では醜く太ってた。特殊メイクで)  個人的な趣味でいうと細くて甘い役のほうが似合うと思うんですけども、10代の息子をもった親の風格というものがしっかりとあって、今作のディカプリオはかっこよかったです。

以下、ネタバレ含み感想。
ネタバレといっても内容は単純です。この映画は、超絶サバイバルを鑑賞する映画。
その迫力ある戦闘シーンと、グリズリーとの格闘がすごいんです。
撮影監督のエマニュエル・ルベツキは三年連続でアカデミー撮影賞を受賞しています。

この映画の予告は何度も映画館でみました。ずいぶん以前から予告してたから、あれまだ上映してないの?とか思ってた。実際、日本公開はずいぶん遅かったですね。その予告では、この映画の核心ともいうべきネタが盛大にバラされていました。

「事実に基づく物語 我が子の命を目の前で奪われ 極寒の荒野に置き去りにされた男 
 息子は俺のすべてだったのに 奴はそれを奪った 死など恐れない 俺の愛はもう死んだから
復讐の先に、何があるのか----」

ネタバレも何も、コレがすべてです。そして上記の内容はこの映画の後半です。

前半は、アメリカ西部を舞台にした原住民と開拓民の弓と銃の戦いと、追うものと追われるものの迫力あるシーンが続きます。ディカプリオ演じるグラスは、原住民の妻との間に生まれた息子のホークを連れてハンターたちのガイド役をしています。罠師でもある。ネイティブに詳しいけど、ネイティブには部族があって、部族間での諍いもあるし、自分が白人だということもあるしで、すべての動きを熟知してるわけじゃない。言葉はわかる。西部開拓民と原住民の諍いは、侵略者たる白人たちが、野蛮人と呼ぶ原住民たちから土地や獣や女を奪い搾取していくところから発しているんですが(グラスの妻も殺された) 家族を奪われても復讐はしない。自然に委ねるというネイティブアメリカンの言葉を、グラスは魂に刻んだ。
それが復讐の先にあったもの、らしい。

最初からグラスのことを快く思ってなかったフィッツジュラルドを、瀕死のグラスを看取る役として置いていくリーダーに、え!…とツッコミをいれたくなったもんですけど(彼に任せた時点で先が見えるだろうに) このリーダー、好きです。グラスのことを仲間と認めていて、彼のことをいつも庇い、彼の言葉をいつも信じてるから。 それに、かっこいい。
このリーダーの人、かっこいいなぁと思って見たあとで、誰が演じたんだろう?って調べてみたら、ハリーポッターでビル・ウィーズリーを演じたドーナル・グリーソンでした。ビルは、ウィーズリー家のイケメン担当だったなぁ。どうりでカッコいい…。
グラスに復讐の相手として追いかけられるフィッツジュラルドはトム・ハーディが演じました。強かったです。銃の腕もいい。当時の銃は火薬をつめるタイプのものでした(急には使えない)

それにしても、熊との格闘はすごかった。怖かった。えぐかった。
熊ってこんなふうに人を襲うのかと思った。
というか、こんだけ振り回されたら、ふつう死ぬと思う……。
リアルすぎて、え、これ、どうやって撮影してるの?とびっくりした。
ゼロ・グラビティもそうだったけど、すごいです(撮影監督が同じ人です)
馬のなかで眠るってのも迫力あった。リアルだった。
ホンモノではないと思うけど、ほんとにホンモノっぽかった。
雪の上に大量の血液とかもだけど、傷口とかも、傷口から出てくる血液とかもすごいリアルなんですよ…。あと生肉。魚は、あれは、ほんとに食いちぎってるんだろうなと…。捕まえてすぐに食いちぎる。まさしく野生動物のごとく。
結構、残酷なので。
これCEOはどうなってんのかなと思ったら、一応、R15なんですね。
暴力シーンじゃなくて、はらわたとかのせいな気がします。ナイフを突き刺すシーンとかもナタで斬りつけるシーンとかもリアルだったので、顔しかめてしまいました。

鑑賞後「こんなに疲れる映画だとは思ってなかった」といってた観客がいましたが、私は疲れませんでしたよ。眠くなったのは長いエンドロールのときだけでしたし。音楽が沈鬱すぎるとか、男の生きざまだとか感想それぞれだけど、なんかこう…ディカプリオ、がんばったなぁって思いました。エヴェレストも苛酷な撮影だったろうけど、この映画も苛酷な撮影だったろうな。なにしろ極寒の地で冷たい川とか水たまりとかに足つけてるし、泳いでるし、手とか凍傷になりそうで見てて怖かったですよ。

面白い映画ではないけど(内容からして) 西部開拓民と原住民との諍い、搾取の歴史、人種差別、そういったものを感じさせてくれる映画でした。アメリカは最近こういうところを描く作品が増えた気がするなぁ。

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