「ブリッジ・オブ・スパイ」←ネタバレ

初日に鑑賞しました。直訳すると「橋のスパイ」 橋の上で東西のエージェントが対峙するシーンがあります。が、この橋というのは「グリーニッケ橋」のことです。ベルリンが東西に分断されたところにある橋で、東西に分断されていたときには一般人の通行が禁止されていました。同じように、塀と鉄線がはりめぐらされたベルリンの壁を越えることができるのは「電車」と「車」でした。
そもそも元はひとつの国だったので鉄道網や道路網などはそのままつながっていたのですね。あと西ドイツから西ベルリンに入ろうとしたら、どうしても東ドイツを通行することになっていたのだそーですよ。なのでビザが必要だったり、検問があったり、とくに東ドイツから西ドイツ(東ベルリンから西ベルリン)に出国するときはかなりの時間を要したのだそうです。
いまではドイツが東西に分断されていたとか実感としてわからない人が大半だとは思いますが、ベルリンはまた特殊で、ひとつの街が東西に分かれていました。東ドイツの中に西ベルリンがあるという感じです。だから西ドイツから西ベルリンに行こうとすると東ドイツを横断しなくちゃならなかったのです。この映画でも西と東の景色の違いに驚かされます。
東側は灰色の世界だったと聞きました。色味のない暗い街並み。そういう印象。映画の中では「復興もできない戦後の廃墟と化した街に人々が住んでいる」という感じでした。冬で雪が降り積もっているのでとても寒々しかったです。

以下、歴史的事実。ネタバレ。
知ったうえで鑑賞したほうがわかりやすいと思うので、さらっと事実だけ。

この映画は伝記・歴史ドラマです。
主人公のジェームス・ドノバンは一介の弁護士ですが公証人のような役割を任じられて、それを見事にこなしてしまうような人物です。トム・ハンクスが演じました。その使命は、互いのスパイを交換すること。その互いのというのはソ連のスパイとアメリカのスパイです(ドイツ関係なし) 東西冷戦の象徴的な歴史的事件です。そこにアメリカの大学生が絡んでました(壁がつくられてる最中にひょこっと東ベルリンに入りこんで恋人を助けだそうとしたら、西から東には簡単に行けても東から西に出るのはあまりにも困難であったという現実の中でとスパイ容疑で捕われてしまった若者です) 恋人のその後はなかったけど、助けだすことはできなかったんだろうな。ジェームスは、米軍パイロット(あくまでもスパイではない)とソ連のスパイ(でもソ連側はスパイとは認めていない)を交換するように依頼されていたけど、この大学生もしゃらっと交換条件に入れて、東ベルリンとは大学生とソ連スパイの交換を、ソ連とは米軍パイロットとソ連スパイの交換の交渉をすすめてました。
ここらへんの手管は、ほぼハッタリでしたけど。
米軍パイロットはもし敵地に落ちるようなことがあれば偵察機を破壊し自身は自殺するようにと青酸カリをしこんだアイテムを持たされていましたが、それを完遂できませんでした(戦時中という感覚だったんだろうな…) 捕虜交換のようなスパイ交換。互いに情報を漏らされているのではないかという疑心をいだいたままの交換でしたけど、うまくいきました(歴史的事実)
ここに弁護士としての立場。その妻とこどもたち。
そういった人間関係があって、ものがたりが彩られています。
なによりアメリカのすごしやすいあたたかな環境と、東ベルリンの不便さと寒々しさが際立つ映像が印象に残ってます。あと電車の中から見える景色。とくにベルリンの壁。
当時の世界情勢がなんとなく学べてしまう映画です。
あとアメリカの傲慢さが仄見える。
こういう時代があったんだよという感じ。

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