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「風立ちぬ」←ちょっとネタバレしてますよ

ジブリ最新作「風立ちぬ」をみました。前評判(試写会の感想)はよくなくて「つまらない」「眠くなる」「こども向きではない」とかネットで見かけていたんですけども、私はむしろ「おとな向け」だというので興味がわきました。で、率直な感想としては「後でじんわりとくる映画だなぁ」でした。アニメというより映画でした。

実在の人物をモデルにした話はハジメテだそうですが、宮崎駿さんはもともと原作通りには作品をつくらないので(「魔女の宅急便」も「ハウル」もかなり原作から逸脱してるし、二次創作といってもいいくらいオリジナル要素が強い) 今回も、実在の人物(零戦の設計者、堀越二郎さん)であるにも関わらず、それは史実ではなくて、オリジナルストーリーなのです。二郎さんと恋仲になる奈緒子さんはオリジナルキャラなので実在した人ではないのです。
そのうえで、奈緒子さんと紡がれる恋と愛のものがたりがせつなかったです。
奈緒子さんはいろんな意味できれいだし。

景色も美しかった。空もきれい。
飛行機は男のロマンなんだろうかと思ったりもした。飛行機が好きだけど近眼で飛行機乗りにはなれないから飛行機をつくることにした飛行機オタクの二郎は、愛すべき飛行機バカです。これ技術者とかものつくりの人が見たら面白いんなじゃないかなぁ。飛行機好きにはたまらないかもしれない。そういう専門用語とか、好きなら知ってるだろう人物の名前や、飛行機の名前、会社の名前とかが出てくるので。わからなくても、わからないなりに楽しめましたけど。
奈緒子さんに恋する過程と、恋してからの真面目な対応と、仕事があるから一緒にいられないことと、仕事があるのに喀血した奈緒子のために駆けつけてきた二郎をやんわりたしなめる奈緒子の父親も、駆けつけた二郎が奈緒子を抱きしめてキスするところも、事あるごとに「きれいだよ」ってささやくところも、二郎の面倒をみる上司たちも、なにもかもがやさしい。関東大震災のときに奈緒子と出会って、再会するまで5年あったり、ふたりの間には年月が着実に経過していて、その間に日本は戦争を始めてしまって、好きだからつくっている飛行機は、どうしても戦争の道具として開発することになる。戦争はいやなのに飛行機は好き。だから、つくる。二郎のその矛盾が、宮崎駿さんと同調しているのだそうですよ。←宮崎駿さんは「戦争が嫌いなのに戦闘機が大好き」なんだそーだ。自分の作品をみてハジメテ涙したそうだけど、私もほろりときましたよ。奈緒子さんの女意気に。きれいな自分を見せておきたかったのね。というところに。短い結婚生活だけど、ラブラブなので、ほんわかした気持ちになれました。二郎の声をあてているのがエヴァンゲリヲンの監督さんで…! 超絶へたっくそで、時折「ふっ」と笑ってしまったりもしたんですが、朴訥としていて真面目で一途な二郎さんというキャラクターには合ってたと思います。飛行機バカだし、ああいう喋り方をする人だと思えば、それもまた個性という感じがしました。それに「きれいだよ」とか「すきだよ」とかささやく場面が結構あるので、本職の声優さん(俳優さん)が情感をこめてしまうと甘くなりすぎてしまって変な空気になっていたかもしれないなぁと、あとから思いました。
ただ、こどもは飽きるだろうなぁ。
大きな山場とかないし、全体的に淡々としているから。
でも、おとなは、じんわりくると思う。毎日お仕事で疲れ切ってるお父さんとかみたらいいと思う。実際、客層がちょっと高かった気がする。満席の映画館なんてほんとに久しぶりでした。

さすが宮崎駿さん(いろんな意味で)と、思いました。

もういっかい見たら、またいろんなところが見えてくるのかもしれない。
それとはべつに「千と千尋の神隠し」をみたくなってます(今更に)
なんでだろ。

そんなわけで、いい映画でした。

あ。そういえば、本庄さん。本庄さんの声をあてているのが西島さんで、いい味でした。かっこよかった。二郎さんの友人として、なんだかいつも「タバコあるか」とかいってた印象があるけど(笑) もうひとりの主人公みたいに存在感があってよかったです。本庄さんも実在していたんですね。陸上攻撃機をつくった人だとか…? 知る人ぞ知る方のようです。やっぱり飛行機好きにはたまらんのでは…。

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