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「戦火の馬」←ネタバレ

ほのかに戦争のおそろしさを感じる映画でした。
前情報としてはラジオ放送にて試写会を鑑賞したパーソナリティの誰かさんが「こどもにも見て欲しいからという理由で残忍なシーンが不自然にカットされている」「血のりを一切使っていない」「ご都合主義」「あまりにも子供だましにすぎる」といっていたのもあって、悪評のついた作品なんだなという印象がありました。
けど、スピルバーグの作品は総じて「そう」なので、とくに気にしてませんでした。

以下、ネタバレ。


児童書にしたら「むかしむかしあるところに貧しい家に生まれた男の子がいました」から始まって「こうして、かつての男の子と子馬は幸せに暮らしましたとさ」で終わるようなお話でした。そこに大人の視点が入ると「このお父さんは酒に溺れてどうしようもない親父だけど深い悲しみを背負っているんだなぁ」とか「自分が育てた子馬を手放したくないからといったって大人にも大人の事情があって、お金が必要なんだよねぇ」とか「人のいい軍人さんは長生きしないんだなぁ」とか「なんだかだいって馬のほうが人間より生きのびやすいというのはどうなんだろう」とか「こんな戦場に近いところで農家なんかしてたら搾取され放題だよなぁ…」とか「荒くれどもが、こんなかわいい女の子をいるのを知ったらどうなるかなんてわかってるだろうに…」とか、いくらでも深読みできる展開になってます。
残酷なシーンは映してません。その分、想像力が働きます。
名馬といってもいいサラブレットを農耕馬として落札する酔っ払い親父。足の細いサラブレットが重い道具を牽引するために足を踏んばる姿には、ひやひやさせられます。足が折れそうで…! でも、そんな農耕馬としての経験が、この馬を戦場で生きながらえさせるというストーリー展開。この馬に関わる人々はみんなやさしい。馬だけは逃がそうとまでする。戦場の中間点で身動きのとれなくなった馬を、そのときだけは敵味方関係なく助けたりもする。ファンタジーな展開だけど、夢がある。でもやっぱり戦場だから、少女の命を無造作に奪ってしまう。あ、でも、もともと心臓が弱かったぽいから、もしかしたら病死だったのかも…?(いまいち、そこはわからないけど) 奇跡的に生きながらえた馬が、やっぱり奇跡的に生きながらえたかつての飼い主(かつての少年)と再会するシーンでは、じんわりきます。
その一方で、多くの命が失われていたりもします。←残忍なシーンは飛ばされてるけど、考えてみたら、呆気なく死んでるよね。いろんな人が… そんな映画でした。

いい映画でした。

ほんとは怖い童話という感じがしました。
原題を直訳すると「戦馬」になると思うんですが、これを「戦火の馬」にしたところがニクイです。私は「戦火の勇気」という映画が大好きです(連想しちゃっただけですけど)

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