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「沈まぬ太陽」←ネタバレあり

渡辺謙主演の映画です。山崎豊子原作。いま話題の日本航空がモデルの映画。映像化は難しいとされていた理由は、やっぱり、日航のイメージが落ちるからでしょうか。
日本航空→国民航空 JAL→NAL

この映画は、政府に翻弄される航空会社と、航空会社に翻弄される男の話です。男は、労働組合の委員長をしていた経緯で左遷され、海外の僻地を転々とさせられます。時代背景は1960年代から1980年代まで。最近の映画(洋画邦画問わず)によくある技法なのか、現在と過去がいったりきたりする構成になってます。とりあえず、髪のふさふさ感と髪型で時代を感じたい。

ツッコミどころはどうしてもあるんですが…

どんなに会社に裏切られても、会社をやめない男。逃げない男。そんな意地に家族をまきこむ男。よくも悪くも、昭和の時代が見えます。いまだとリストラされてしまいそう(当時は終身雇用制度があったということなのかな) 

冒頭からの、墜落事故。衝撃的です。ぼろぼろ泣きました。事故の再現です。
並べられた棺の数。最初から遺族呼ばわりする会社上層部の人間。息子夫婦と孫を一度に失って天涯孤独になってしまった老人役の宇津井健。端役に有名人がちりばめられています。
ほんの数分の映像の中に、(故)山田辰夫さんを見つけて、びっくりしました。

この映画のテーマは、何だろう。

労働組合で委員長と副委員長として、ともに会社側と闘ってきた男たちが、一方は左遷され、一方は出世街道をひた走るという二極性。出世街道をひた走る男の悲哀と、左遷されながらも信念?を失わない男の気概の、どちらが勝つか?という問答のようでもあって。

観おわったあとの感想は、日航が現在こういう状況にあるがゆえに、フィクションらしいけど真実味があるよねぇ、です。ここまでモデルをわかりやすくしておいて、エンドロールのあとに「フィクションです。団体とは関係ありません」なんてテロップが流れるのが、少し、笑えました。誰もが重ねる。冒頭のシーンは、いきなり御巣鷹山。東京発大阪行きの123便。それで思い出すのは、東京→大阪というメジャーな便だったんだなぁということ。パイロットも客席乗務員も犠牲になった。

そして、そんな大きな犠牲があっても尚、体質改善されない会社。

虚しさを感じてしまう映画でもありました。

一緒にみた父親は「労組の連中には苦労した」と、そっち側からの感想をいってました。働かないくせに主張だけはする連中だ、と。いま労組の力が弱まっているのは、各団体でいがみ合ってしまっているのと、リストラのせいでしょうか。ストなんて、ほんとに聞かなくなりました…

でも、労組の集会で「会社をよりよくするために、頑張るぞ!」と盛り上がる皆の顔は輝いてました。パワーがあって。こういう時代があったんだなぁという感じ。

たぶん小説を読むべきなんだろう。
映画は、その入口。そんな感じの映画でした。

3時間超の長編ですが、話の展開が早いのであまり長くは感じなかったです。
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