This Archive : 20080330

ビスホスホネート製剤 その2

ところで、
副作用というのは誰にでもおこることではありません。副作用が怖いからって薬を飲まずにいたら病状が悪化することだってある。副作用については「その薬を飲まずにいることで起こりうること」と「飲むことで起こりうること」の、どっちがより生活の質(QOL)と生死に関わるかの問題だったりもします。
ビスホスホネートという薬は、骨を増殖させる薬で。乳がんや骨ベージェット病などにはとても効果的だし(骨転移の痛みを和らげるデータが確実にあるのは、このお薬だけのようです) 骨そしょう症になっている方にも骨に直接作用して骨密度をあげる薬なんて、いまのところこの薬しかないんだから、画期的な「すごい薬」なわけです。その一方で、5年以上飲み続けることには意味がないという論文も出ています。骨密度が高くても低くても骨折との因果関係はつかめない(どっちにしろ同じという)データもあったりします。薬というのは臨床(現場で患者さんに処方していくこと)でデータを集めていくものなので、副作用というのは、どんどん増えていくもので。
古くから使用されている薬でも、近年になってから「重度の副作用」とか「併用すると危険な薬」だとか警告がきたりします。常日頃、気をつけていないとなのです。

話がそれましたけども、そんなわけで、その薬を飲むかどうかは患者さんにかかってるので、むやみに怖がって飲まなくなっちゃうのも大問題なのですが、その薬を飲むことで起こりうることや、気をつけなくちゃいけないことは、できるだけ患者さんにちゃんと開示しなくちゃいかんとも思うのです。
患者さんのほうも、むやみに怖がるのではなく、こういうこともあるんだから気をつけようという意識をもってほしいかなぁと思います。で、どの医者にかかるときも(歯医者でも)飲んでる薬は全部いってほしいのです。包み隠さず、全部。なかには「恥ずかしいからいえない」って人もいますけども、オンラインで繋がってるわけでもなし、個人情報を知りうることもできない、患者さんが伝えてくれなくてはわからない状況にあるのが、いまの医療界ですから。
いってほしい。ほんとに…。自分の身を守るために。

そういえば「ワーファリン」
クランベリージュースとは飲み合わせが悪いとか知ってる人どれくらいいるんだろ? ハーブが薬に与える影響とか軽くみちゃいかんみたいです。
民間療法と医学療法をごっちゃにやっちゃってたりすると危険かもしれない。


そして追加です。(2008.9.12)

その後、歯科医師会のほうから資料が送られてきました。経口タイプでの発生頻度は、10万件に1件だそうです。とはいえ、ゼロではありません。ちゃんとした対応策がなければ、歯医者だってリスクは負えないのです。歯は全部で28本から32本あるんですから、リスクは1本抜くごとに高まりますし、発生してしまったら、きわめて難治性の骨髄炎です。平気で抜歯はなかなかできません。リスクを説明した上でになってしまいます。なので本当ならば、このお薬を飲む前に歯医者で抜くべき歯は抜き、治療するべきところは治療しておいてほしいのです。そのためには、この薬を処方する整形や内科、産婦人科の医師が、きちんとそう患者さんに説明することが重要です。けど、どうやら「歯科のほうでは騒いでるらしいね」みたいな認識でしかないようです。処方して飲みはじめちゃったら歯を抜くことが困難になること。また、この薬を飲みはじめたら口の中を清潔に保ってほしいので歯医者にかかってほしいことを、処方する医師から、きちんと患者さんに伝えてもらいたいなぁと思うのですけども…

歯のそうじをしに来てほしいのです。慢性の感染症を口の中に抱えたままだと、いろんなことが生じます。(慢性の感染症=虫歯、歯周病) ほんとは薬を飲むまえに治療できるのが一番なんですけども。骨そしょう症の予防で飲みはじめる年齢は、ふつう閉経後の女性が多いので、50半ばすぎの方が多く、この年代は同時に歯周病がひどくなりやすい年代でもあります。

…ので、とりあえず、飲む前に歯医者へ!
とはいえ、歯医者にかかっておけば、もう安心。とか、思われちゃうのは困ります。そこは入口で、口の中をきれいに保つのは患者さんです。きっと長いおつきあいになるのではと思います。虫歯も歯周病も進行性の病気なので、体調を崩せばいっきに悪化することもあります。そのときに、どう対応すればいいのか、悩ましいかぎりです。

最近の論文(2008年)では、長期にこのお薬(ビスホスホネート製剤)を服用すると、骨がかえって脆くなるのではないかと指摘しています。

追記は、また後日。


ビスホスホネート製剤のこと
ビスホスホネート製剤 その3
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異常な肩こり。

肩こりの原因は、靴のせいだと思うんで…(最近、職場で履くナースシューズを新しくしたので) その靴を取り替えることにしました。届くまで二週間かかりますけど、このままではいられない。そして足裏マッサージのために、ころころ棒で刺激しています(年寄りくさいな/笑) でも、ほんとに痛かったときは、きゅーんときて、きつかったです。ほんとはよくないけど鎮痛剤(ボルタレン)を飲みました。

あと目のせいかなとも思ったので、寝る前に、血行をよくするマッサージしてます。熱いタオルと冷たいタオルを交互に目の上にのせるのは気持ちいいですよ。面倒ですけども。ドライアイなのかなとも思ったので、帰宅途中に立ち寄れる眼科にいって診てもらいました。そういえば去年もここで同じような理由で診察を受けたなぁと思い出しました。コンタクトをつけていると「目がかすむ」「近くがよく見えない」「疲れる」「光がまぶしくて開けていられないときがある」「めやにがつきやすい」等、ドライアイの症状っぽいからいったんですけど「涙の量には問題がないのでドライアイではないですね」という、お言葉。そればかりか「アトピー性結膜炎」にすら気づかない(嘘でしょと思った) この花粉症の季節に、めっちゃ目が痒いというのに…! そっちの処方はなし。いちいちいうのも面倒なので、防腐剤の入っていない点眼薬だけいただいて帰ってきました。(目を見てもわからないものなのかしら。主訴がないと?)←つまり主訴に「目がかゆい」というのが入ってなかったから診なかった。

それは。医者として、どうなんだろ…?

まぁ、試すようなことをした私も悪かったけど(性格悪くてすみません)

新しいコンタクトにしてから一年半。思えば、ずっと、目に違和感が…。忘れていたけど、去年の11月くらいのときも、目がおかしかった。しょぼしょぼして眩しくてしょうがない感じがして。合ってなかったのかなぁ、ずっと。うーん…。そもそもコンタクトをしちゃまずいのか。

そんなわけで、こんばんはです。

拍手をぱちぱちとありがとうございます(ぺこぺこ)
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ビスホスホネート製剤のこと。

ビスホスホネート製剤の錠剤(商品名/アクトネル、ベネット、ボナロン、フォサマック、ダイドロネル)は、骨そしょう症の薬なんですが、予防薬としても使用されています。このところ、この薬を服用している患者さんが増えているように感じるんですが、それは今まで「骨そしょう症の薬」には関心がなかったからで、実際は3年前くらいから多く出回るようになっているので、それくらいから服用している患者さんがいてもおかしくないんですね。

そういうわけで警戒中です。

そして、いろいろ調べています。

この薬の何がいけないのかというと、この薬を服用している患者さんの歯を抜くなどの外科処置をしたときに「骨髄炎」から「骨壊死」にいたる可能性があるということで。それが発現する頻度も明確になっていなければ、服用している患者さんの歯を抜くときには「では、どうすればいいのか」ということもはっきりしていません。服用をやめてもらってから歯を抜いて、経過観察をして服用を再開するまで数ヶ月を要するかもしれず、それでも骨髄炎になるかもしれない。という、あやふやさ。

とにかく口の中をきれいにしておくことが重要で。
入れ歯などが入っている場合は、あたって痛いところがないように常に注意して、潰瘍などをつくらないようにしなくちゃいけないです。(じょくそう性潰瘍というのは、意外によくできやすく。また、この薬を飲んでいる患者が、潰瘍から骨髄炎になったというケースも報告されているそうです)

以前は注射タイプの薬にだけ頻発しているとかいわれていたのに、いまや経口タイプの錠剤や貼り薬でも発症例があるくらいです。世界中で…。日本では、まだあまり実態がつかめていないようです。

この薬を服用している患者さんに対してのインプラントは禁忌だと思われます。抜歯だって、できれば、したくありません。骨髄炎になってから口腔外科病院を紹介したって、どうしようもない。ビスホスホネート製剤の副作用で発症した骨髄炎は、放射線障害で発症する骨髄炎に近いそうです。進行性の骨髄炎で、抗菌剤の効きも悪く、きわめて難治性なので、歯科としては困っているわけです。いくら発症頻度が低いのだとしても、歯は成人で28本から32本あります。口の中は常に外敵(細菌)に晒されています。感染症が骨にまでいってしまうと骨髄炎になりやすいと考えた場合、虫歯や歯周病も治療しておくにこしたことはありません。このお薬を飲んでいる方の歯は基本的に抜かないようにしたいのです。いくら「死ぬわけじゃない」とはいえ、顎というところは「ご飯を食べるところ」であり「見た目でわかるところ」です。もし歯を抜くことでそんなことになってしまったら、患者さんにだって申し訳ないです。

この薬を処方する前には、口の中の状態をよく調べて、この先抜歯が必要になったりしないかどうかを見極める必要があるというガイドラインがあります。けど、ふつう、整形や産婦人科と歯科は連携していません。骨そしょう症の薬は整形や産婦人科で処方されることが多いようです。

内科と連携している歯科は多いですけど、決まった病院との連携なので、他の病院からの情報などは一切入ってきませんし、こちらから伝えるとしたら「主治医様宛てに手紙を書く」という方法しかないです。電話でというのは、個人情報なのでしないですし、文書にします。

それに、まさか骨そしょう症の患者さんの歯を抜いたらどうのなんて思いもよりません。心臓とか血圧とか腎臓とか肝臓とか脳とかには気を配っていても、骨そしょう症は見すごされやすいです。

ので、飲んでいる薬は、ちゃんと教えてほしいのです。
ほんとに教えてほしいです。何かあってからでは遅いのです。

あやしい人には尋ねるようにしていますが(ステロイドを服用している人は、予防薬として処方されている可能性が高いです) 高齢の女性にも気をつけています。

スケーリングはともかく、SRP(深部の歯石をとること)は避けたほうがよさそうな気がするんですが、なんともはっきりしていません。でも感染を起こしているところは、きれいにしておいたほうがいいには違いないので、歯周病の治療や虫歯の治療はちゃんとしなくちゃいけないと思います。
あまり知られていないことのほうが問題のようです。
大げさな…とかいう次元でもなさそうです。

薬害問題は厚生労働省の通達を待っていたんじゃ防げないんです(エイズもC型肝炎もそうでした) いまはネットのおかげで海外の情報も手に入りやすくなりましたし、ちゃんと見極めなくちゃなと思います。たとえば、今年(2008年)1月に発表されたアメリカの論文において、ビスホスホネート製剤の副作用として重度の筋骨格痛が発現する可能性があると発表されました。

その可能性については添付文書に記載されているそうですが、医療従事者に見落とされて、また他の病気の症状と誤認されて、疼痛と機能障害が持続してしまう場合があり、この筋骨格痛は、使用開始から数日、数ヶ月、または数年以内に生じる可能性があるのだそうです。

なので医療従事者は、この薬剤の副作用であるかもしれないことを考慮して、筋骨格痛を生じた患者に対して、この薬の一時的または完全な使用中止を検討すべき。と、示唆されています。けれど、このてのガイダンスは、結構、よく変わります。どちらにしろ要観察には変わりないんですけどね。

2004年「日本骨代謝学界」のガイドラインで、ステロイド骨そしょう症の予防薬として「ビスホスホネート製剤」の投薬を推奨しています。ので、医師は「先端医療」の情報として、それを受けて、ふつうに投薬していると思います。産婦人科でも、このビスホスホネート製剤が認可されることを待ちのぞまれていたので(骨そしょう症の薬として) やはり多く処方されています。ここ数年で、ふと気づけば「え?」ってくらい、周囲で飲んでいる人が増えている…。

歯医者にかかるときには気をつけてください。
必ず、飲んでいることを伝えてください。お願いします。


続きは、→「ビスホスホネート製剤 その2」
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